04.29.03:09
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11.07.23:51
わらう子供とニンゲンになりたいカミサマの本当のお話
で、本当に子供とカミサマが童話みたいな関係だったのかというと……と、いうことで楽園編での真相(笑)。
我ながら、実に唐突に思いたったものだ。
わらう子供とニンゲンになりたいカミサマの本当のお話
外
「――神、って 何?」
「何、急に」
「いや、神なんだってサ、俺タチ。弟クンにそー言われたよ」
「…アジュラか」
「ねぇ、何?」
「人間を超えた存在で、人間に対し禍福や賞罰を与え、信仰・崇拝の対象となるものー万物の超越者、創造主、在天の存在であり万般事象を掌握する配下を従える」
「ああ、ビュトスか」
成る程。
「人間から見たら俺もお前も同じ」
「えー」
即否定。
「しかもビュトスは信仰やら崇拝の対象にはなんねぇだろ」
「まぁ、ね」
「要するに人じゃない、人外って事だ」
「人外…」
「人の住む世界の外…って意味の言葉だけど、どっちかっつーと人を外れた、ってカンジかね」
人でないと神…なんだろーか?
「……」
「テレートス?」
「人の、外…って」
「うん?」
「どっちの外。上かな?下かな?」
「…お前もぉ黙れば?」
形
「げ」
「やぁ」
「……何だよ、何か用か」
「んー…や、お人形サンを探してるんだけどね」
「アンタから見たら鴉欺も俺もアイツも…みんな人形のクセに」
「まぁね、でも鴉欺の事はちゃんと鴉欺って呼んでるよ」
「じゃあ俺達の事も名前で呼べば良いじゃないか」
「嫌だよ、面倒くさい。長いンだもん。それとも何かな、平等にしろと訴えている?」
「ばっか、そんなんじゃねぇーよ。頭沸いてんじゃねぇーの?――ただ」
「ただ?」
「俺もアイツも人形人形って、ごっちゃになんじゃねぇーの、って事」
「ああ、その事か。だったらヘーキ。ちゃんと区別はつけてる」
口から出任せ嘘八百。皆、こんな大人になっちゃ駄目だぜ!
「?」
「鴉欺はロッド・パペット、お前さんはマリオネット、あの子はギニョオルだ。ね?」
はっはっはー、今決めた!
「…アンタ、サイテーだな」
「それはどぉも。で?マリー、ギニョオルは何処か知らないかな」
「何で気にすんだよ」
「今日まだ一度も会っていない。訊きたい事もあるし」
「知らねぇーよ馬鹿!さっさとどっか行けよ!!」
「そう?ならそうと早く言ってくれれば良かったのに。じゃ、手間取らせて悪かったね」
「…ッヤな奴」
聞こえてるよ。
間
「コンニチハ、テレートスさん」
「やぁ」
「……」
「……」
「どうしました?」
「いや、お人形を探しているんだけど」
「どちらのお人形を?」
「えー…っとぉ」
「93でしたら裏庭の方で見かけましたよ」
なーんーでーーーーッッ判るんだ!怖い!嫌だ!何だ?アレか?さてはお前エスパーとかだな!凄ぇ!じゃなくて、怖ぇ!
…いや、もう何でも良いや。取り敢えずこの場から去りたい。一刻も早く。
「あ、そ、そぉ?アリガト」
「いえいえ 優しくしてあげて下さいね」
「! ヤな奴~…」
空
見つけた。
「…まさか、墓穴掘ってます、なんて言わないよな」
返事は無い。
「死者に志などない。弔いなど、残った人間の哀れな言い訳に過ぎない。そんな下らない事の為に時間を費やすほど おまえは愚かだったか?ギニョオル」
「……黙っていてくれませんか」
「捨てておけば犬が喰う」
「犬は ダメです」
「埋めても虫が喰う。何も変わらない」
「死なない者に何が分かるんです」
「泣いているのか」
「泣いてない」
「悲しみとは妄想であり 涙もただの形式美に過ぎない。下らない自己満足だ」
「黙れと言っている!!」
「それは懇願?」
「………命令です」
「承知した。」
「-ところで訊きたいんだけど 外ってどっち?」
「?」
「人外、って」
「……僕の」
「うん」
「横、くらいじゃないですか」
「成る程」
この人形、壊したら何が出てくるのかな
(大鋸屑、とか?)
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